読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

同人音楽の頒布メディアブレスト2016

だいぶ前だけど、太陽誘電が CD-R の生産を中止するなどの出来事があったし、それとは関係なくこういうことをずっと考えているので、考えを一度 dump しておくみたいな趣旨。

圧倒的に主観で書いているので、異論があったら適当に伝えてくれると嬉しい。

前提としては、ある程度音楽が好きな人間 (オタク) に売る同人作品 (インディーズと言い換えられなくも無いかもしれない) という感じ。

CD

いいところ

  • 所有感がでかい
  • 即売会などで余計な説明をする必要がない (見れば一発でどういうメディアなのかわかる)
  • ジャケット・インレイなどにおいて、装丁・デザインを工夫する余地があるのでオリジナリティを出しやすい
    • たとえば紙ジャケにするとか、その紙の素材を珍しいやつにするとかすると雰囲気が出る
  • プレスなら数十年、CD-R でも数年は読み込める状態を保つことができる

わるいところ

  • 収納が大変 (所有感とトレードオフ)
  • 生産が大変 (収納が大変なので、枚数が多いと様々な在庫コストもかかる)
  • 即売会以外での流通も大変 (委託・通販の手間がかかる)
  • PC とかスマホで聞くためにはリッピングする必要がある
    • CDDB に登録されてないとめっちゃ面倒
    • CD ドライブを持ってない人がいるという問題もあるが、"CD ドライブを持ってないから同人 CD を買わない" というような状況はレアっぽいので、あまり考えなくてよいと思っている

iTunes StoreAmazon MP3 などの音楽配信サービスでの販売

いいところ

  • 手軽に買える
  • それなりに優れた UI で試聴などもできる
  • ストア内での検索経由での流入なども期待できるかもしれない
  • iTunes とかはプリペイドカードでも購入できるのでクレカ持ってなくてもよい

わるいところ

  • 配信手数料が高い
    • 何人が買ってくれるかわからない、レベルのものだとペイするまでに時間がかかる
  • 二次創作作品の扱いが難しい
    • ブツで売るのとインターネットで配信するのとでは JASRAC における扱いなども違う

Spotify みたいな定額聴き放題サービスでの配信

いいところ

  • そのサービスのユーザーなら圧倒的に気軽に聴ける
  • 音楽配信サービスでの販売代理店サービスみたいなやつからそのまま同時に配信できることが多い気がする

わるいところ

  • 販売するのとどちらが儲かるのか読めない気がする
  • 聴き放題サービスでしか曲を提供しない場合は (そんなことあるのか)、その曲を聞くためだけにサービスのアカウントを作ったりしないといけないかもしれない
    • あまりにレアケースだと思うので正直気にしないで良いと思う

Gumroad や pixiv の BOOTH など、音楽配信サービス以外でのダウンロード販売

いいところ

  • PC を持っている人にとっては手軽
  • (一般的に) 音楽配信サービスよりも手数料が安い

わるいところ

  • 決済手段を持たない人をどうするのか問題
    • クレカ持ってない若者など
  • サービスが終了した場合にその曲が二度と手に入らなくなるのではないか
    • 複数のサービスに分散すればリスクは軽減できるが、既に購入した分の再ダウンロードなどに対応できないと思う
  • 二次創作作品の扱いが難しい
    • 同上

ダウンロードカード

シリアルコードとか QR コードがついてて、読み込んだり入力したりすると MP3 をダウンロードできたり、専用アプリで聴けるみたいなタイプのやつ。

いいところ

  • コンパクト
  • 即売会などで頒布しやすい
    • 物体として存在しているので、やりとりしやすい
    • CD に比べると圧倒的にコンパクトなので行き帰りが楽
      • 買った後適当に収納すると紛失しそうという気もする

わるいところ

  • 安いやつは普通に紙、良いやつだとプラスチック製だったりするけど、CD に比べると見た目が地味
    • CD サイズの紙ジャケみたいな封筒にカードを入れるみたいなやり方とかも出来ないことはないけど、それで何かが解決するのかというとわからない
  • カードを持っていても、サービスが終了すると曲を手に入れられなくなる
    • 物理媒体とインターネット販売の悪いとこ取りではないのかという気すらする

Bandcamp みたいに、ダウンロード販売サービス内に無料ダウンロードクーポンを発行できる機能がついているケースもあり、こういうのはまだダウンロードカード専門サービスよりは安心できるというか、ハンドリングしやすそうという気がしている。

USB メモリ・SD カード

いいところ

  • 物体としての存在と、楽曲ファイルがそのまま手に入る利便性を両立できる
    • カードよりは物質感がある、みたいな感じ
  • CD のケースよりはコンパクトにできそう
  • PC 持ってる前提なら、ダウンロードカードよりも手間が少ない
  • 曲コピーした後は別の用途に転用できるので、ロゴとかをプリントしたやつだとグッズとしての側面も兼ね備えることができる

わるいところ

  • 原価が圧倒的に高い
    • どんどん値下がりしているとは言え、ブランク CD-R とかに比べると超高い
  • フラッシュメモリ (のチップ) がいつ死ぬかわからない
    • 粗悪な CD-R とかよりはマシな気もする

総論

  • CD 置く場所が枯渇しつつある
    • ストレージデバイスはある程度スケールするけど、部屋の大きさをスケールさせるにはとても金がかかる
  • ジャケット画像、個人的にはブツをみるよりも iTunes とかのカバーアート画像として見ることのほうが圧倒的に多いので、紙が必ず必要かというとそうでもなくて、高解像度な JPG とかをもらえるほうが嬉しい気もする
    • デカい物体として存在していると、頒布するときに目立って便利というのはありそう

即売会での盛り上がり・在庫管理の手間・通販の簡便性・保存時の永続性 を全部達成する完全な方法が今のところ存在しない気がする。

即売会での盛り上がりがなぜ重要なのかというと、人間は同人即売会に来ると財布の紐が急速に緩むことが多いということが知られているからである。